新・ドゥルーズ『差異と反復』改訳と注釈4

 『差異と反復』において、「それ自身へ向かう」の原語《  pour elle-même 》が現れる箇所は、全部で11ある。
そのすべてにわたって注釈していくと、諸問題が発散して、いま読み始めたばかりの第二章の本文に入れなくなる恐れがある。
そこで、
【※1については、以下の④の注釈で止めておこう。

他の箇所は、どれも重要な問題が扱われているのだが、ハードカバー版訳書の頁数のみ挙げておく。
⑤、p216 「それ自身へ向う反復」
⑥、p232 「おのれ自身のために」
⑦、p346  「それ自体として」
⑧、p371  「それ自体として」
⑨、p425  「おのれ自身に向って」

⑩、p428 「おのれ自身のため」
⑪、pXII       「それ自体として」


                                                                       


「第二章 それ自身へ向かう反復【※1の 注釈の続き

注釈【※1


p196上段~下段(p163164

 

まず引用するが、長くなるので分ける。改訳含む。

 

〔同時に展開する〕二つのセリーの間の、つまり二つの物語/歴史〔 histoires 〕の間の内的差異がどれほど小さくても、どちらかが他方の再生になっていることはなく、またどちらかが他方にとってモデルになっていることもない。類似と同一性があるとしても、それはこの差異の働きの結果/効果でしかない。システムのなかで起源的であるのは、この差異だけである。」

 

「したがって、システムが、起源的なものと派生的なものとの割り振りを排除する言うのは、すなわち最初のものと二番煎じのものとの割り振りを排除すると言うのは、まさに当を得たことである。なぜなら、差異こそが唯一の起源であり、その差異こそが、異なるもの〔一方のセリー〕と異なるもの〔他方のセリー〕を、あらゆる類似から独立して共存させ、それら異なるものどうしを関係させるからである。」

 

(④における注釈、続く)
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プロフィール

財津理

Author:財津理
思想研究家
法政大学教授
連絡先:za10@hosei.ac.jp

主な翻訳(共訳を含む)
ドゥルーズ『差異と反復』(河出書房新社)
ドゥルーズ『経験論と主体性』(河出書房新社)
ドゥルーズ/ガタリ『哲学と何か』(河出書房新社)
ドゥルーズ『シネマ1*運動イメージ』(法政大学出版局)
モニク・ダヴィド=メナール『ドゥルーズと精神分析』(河出書房新社)
メルキオール『現代フランス思想とは何か』(河出書房新社)
メルキオール『フーコー 全体像と批判』(河出書房新社)
オニール『言語・身体・社会』(新曜社)

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